就活や転職活動、取引先へのメールで、「御社」と「貴社」のどちらを使えばよいのか迷うことはありませんか。
たとえば、面接で「貴社を志望した理由は」と言ってよいのか、履歴書には「御社」と書いてよいのか、ビジネスメールではどちらが自然なのか、不安になる場面があります。
結論から言うと、御社と貴社の違いは、主に使う場面にあります。話すときは「御社」、書くときは「貴社」を使うのが基本です。
面接や電話では「御社」、メール・履歴書・職務経歴書・送付状では「貴社」を使うと覚えておくと、かなり迷いにくくなります。
ただし、間違えたからといって、それだけで大きな問題になるとは限りません。大切なのは、相手への敬意が伝わることと、場面に合った言葉を選ぼうとする姿勢です。
この記事では、御社と貴社の違いを、メール・面接・履歴書での使い分けや例文とあわせてわかりやすく解説します。

御社と貴社の違いを結論から解説

御社と貴社の違いは、「話し言葉か、書き言葉か」にあります。
どちらも、相手の会社を敬って表す言葉です。意味としては、どちらも「あなたの会社」という意味になります。ただし、使う場面が違います。
面接や電話、会社説明会など、声に出して話す場面では「御社」を使います。一方で、メール、履歴書、職務経歴書、エントリーシート、送付状など、文章で書く場面では「貴社」を使うのが基本です。
転職情報サイトの「『御社』と『貴社』の違いは?メール・面接での使い分けや『弊社』との違いを解説」でも、「御社」は面接・電話・会社説明会などで話すときに使い、「貴社」はメール・履歴書・職務経歴書などの応募書類で使うと整理されています。就活や転職活動では、まず「話すなら御社、書くなら貴社」と覚えておくとよいでしょう。
たとえば、面接で志望理由を話す場合は、次のように言います。
私は、御社の地域に根ざしたサービスに魅力を感じ、志望いたしました。
一方で、履歴書の志望動機には、次のように書くと自然です。
私は、貴社の地域に根ざしたサービスに魅力を感じ、志望いたしました。
このように、内容はほとんど同じでも、話すか書くかによって「御社」と「貴社」を使い分けます。
| 場面 | 使う言葉 |
|---|---|
| 面接 | 御社 |
| 電話 | 御社 |
| 会社説明会 | 御社 |
| メール | 貴社 |
| 履歴書 | 貴社 |
| 職務経歴書 | 貴社 |
| エントリーシート | 貴社 |
| 送付状 | 貴社 |
迷った場合は、口で言うなら御社、文字で書くなら貴社と覚えると分かりやすいでしょう。
ただし、最近はメールやチャットのように、文章でも会話に近い感覚でやり取りする場面があります。それでも、就活・転職・取引先への正式なメールでは「貴社」を使う方が安心です。
御社の意味と使い方
「御社」は、相手の会社を敬って言う表現です。
辞書でも「御社」は、相手を敬って、その人が属する会社などをいう語と説明されています。また、書き言葉では「貴社」を使うのが一般的とされているため、面接や電話では「御社」、メールや履歴書では「貴社」と使い分けると自然です。
主に、面接・電話・会社説明会・商談など、相手と直接話す場面で使われます。読み方は「おんしゃ」です。
たとえば、面接で志望理由を話すときには、次のように使います。
御社の事業内容に興味を持ち、応募いたしました。
また、電話で採用担当者に確認するときは、次のように言えます。
御社の求人内容について、確認したい点がございます。
「御社」は、声に出しても聞き取りやすい表現です。「貴社」は「きしゃ」と読むため、口頭では「記者」「汽車」など別の言葉と音が同じになります。そのため、話す場面では「御社」を使うのが自然です。
たとえば、面接で次のように言うと少し伝わりにくい場合があります。
貴社の理念に共感しました。
文章で読めば問題ありませんが、口頭では「きしゃ」と聞こえます。相手が意味を理解できないわけではありませんが、就活や面接では「御社」を使う方が聞き取りやすく、自然な印象になります。
「御社」が使いやすい場面は、次の通りです。
| 場面 | 例文 |
|---|---|
| 面接 | 御社を志望した理由は、事業内容に魅力を感じたためです。 |
| 電話 | 御社の採用ページを拝見し、ご連絡いたしました。 |
| 会社説明会 | 御社の研修制度について質問させてください。 |
| 商談 | 御社のご要望を踏まえて、提案内容を調整いたします。 |
| 口頭での打ち合わせ | 御社のスケジュールに合わせて進めます。 |
「御社」は、話す場面で相手の会社を丁寧に表したいときに使う言葉です。
貴社の意味と使い方
「貴社」は、相手の会社を敬って表す言葉です。
主に、メール・履歴書・職務経歴書・エントリーシート・送付状など、文章で相手企業を指すときに使われます。読み方は「きしゃ」です。
たとえば、履歴書の志望動機では、次のように書けます。
貴社の事業内容に魅力を感じ、応募いたしました。
ビジネスメールでも、相手の会社を指す場合は「貴社」が自然です。
貴社サービスについて、資料を拝見いたしました。
詳細を確認したく、ご連絡いたしました。
「貴社」は、文章として見ると丁寧で整った印象になります。特に、就活や転職活動では、履歴書や職務経歴書に「御社」と書くよりも、「貴社」と書く方が一般的です。
たとえば、職務経歴書の自己PRに次のように書くと自然です。
これまでの営業経験を活かし、貴社の新規顧客開拓に貢献したいと考えております。
一方で、面接でこの文章をそのまま読む場合は、「貴社」ではなく「御社」に言い換えた方が自然です。
これまでの営業経験を活かし、御社の新規顧客開拓に貢献したいと考えております。
このように、「貴社」は書類やメールで使う表現です。面接で話すときは「御社」に変えると覚えておきましょう。
メールでは御社と貴社のどちらを使う?
メールでは、基本的に「貴社」を使うのが自然です。
メールは気軽に送れるものなので、会話に近い感覚で「御社」と書いてしまう人もいます。しかし、ビジネスメールは文章として残るため、書き言葉として使われやすい「貴社」を選ぶ方が無難です。
たとえば、取引先に問い合わせる場合は、次のように書けます。
貴社サービスの導入について、確認したい点がありご連絡いたしました。
採用担当者に応募書類を送る場合も、次の表現が自然です。
貴社求人を拝見し、応募書類をお送りいたします。
一方で、次のように「御社」と書いても、意味が通じないわけではありません。
御社サービスについて、確認したい点がございます。
ただ、正式なメールでは「貴社」の方が整った印象になります。特に、初めて連絡する相手、採用担当者、取引先への問い合わせでは「貴社」を選ぶ方が安心です。
実務では、親しい取引先との短いやり取りで「御社」と書く人もいます。たとえば、普段から電話や会議でよく話す相手に対して、少し会話に近い文章を書く場合です。
しかし、この記事を読んでいる方が「どちらを使えば間違いにくいか」を知りたいなら、答えはシンプルです。
メールでは貴社を使いましょう。
面接では御社と貴社のどちらを使う?
面接では「御社」を使います。
理由は、「御社」が話し言葉として使われる表現だからです。面接では、履歴書やエントリーシートに「貴社」と書いていても、口頭で話すときは「御社」に言い換えます。
たとえば、志望動機を話す場面では、次のように言います。
私が御社を志望した理由は、地域のお客様に寄り添ったサービスを展開されている点に魅力を感じたためです。
自己PRで使う場合は、次のように言えます。
これまでの接客経験を活かし、御社の店舗運営に貢献したいと考えております。
面接官から「当社を志望した理由を教えてください」と聞かれたときに、「貴社」と答えてしまう人もいます。
貴社を志望した理由は……
この表現も、意味が完全に間違っているわけではありません。ただし、話し言葉としては「御社」の方が自然です。
面接は緊張する場面です。言葉を完璧に使い分けようとしすぎると、かえって話が止まってしまうこともあります。もし「貴社」と言ってしまったら、慌てずに次から「御社」に直せば大丈夫です。
たとえば、言い直すなら次のように自然に続けられます。
貴社、失礼いたしました。御社を志望した理由は、〇〇に魅力を感じたためです。
大切なのは、言い間違いに引きずられず、落ち着いて話を続けることです。
履歴書・職務経歴書ではどちらを使う?
履歴書・職務経歴書では「貴社」を使います。
履歴書や職務経歴書は、文章として提出する書類です。そのため、相手企業を指すときは、書き言葉として使われやすい「貴社」を使うのが基本になります。
ハローワークインターネットサービスの「履歴書・職務経歴書の書き方」でも、履歴書や職務経歴書などの応募書類は、採用・不採用の判断に大きく影響するものと説明されています。応募書類では、内容だけでなく、相手企業を指す表現も丁寧に整えておくと安心です。
たとえば、履歴書の志望動機では次のように書けます。
貴社の事業内容に魅力を感じ、これまでの経験を活かして貢献したいと考えております。
職務経歴書の自己PRでは、次のような表現が自然です。
前職で培った顧客対応力を活かし、貴社の営業活動に貢献したいと考えております。
エントリーシートでも同じです。
貴社の理念に共感し、応募いたしました。
一方で、履歴書や職務経歴書に「御社」と書くと、話し言葉の印象が残ります。意味は通じますが、就活や転職活動の応募書類では「貴社」にしておく方が安心です。
また、応募書類では「貴社」を何度も繰り返すと、文章が少し硬くなります。その場合は、必要に応じて社名を書いたり、「その中で」「この経験を活かし」などと言い換えたりすると読みやすくなります。
悪い例を挙げると、次のような文です。
貴社の理念に共感し、貴社の事業に魅力を感じ、貴社で働きたいと考えました。
意味は伝わりますが、「貴社」が続いて読みにくくなっています。
自然に直すなら、次のように書けます。
貴社の理念に共感し、事業内容にも魅力を感じました。これまでの接客経験を活かし、店舗運営に貢献したいと考えております。
「貴社」は便利ですが、使いすぎには注意しましょう。
御社と貴社の使い分け早見表
御社と貴社の違いをすぐ確認したい場合は、次の表を参考にしてください。
| 場面 | 御社 | 貴社 | おすすめ |
|---|---|---|---|
| 面接 | 自然 | やや不自然 | 御社 |
| 電話 | 自然 | 聞き取りにくい場合がある | 御社 |
| 会社説明会 | 自然 | やや不自然 | 御社 |
| 商談 | 自然 | やや硬い | 御社 |
| ビジネスメール | 会話調に見える場合がある | 自然 | 貴社 |
| 履歴書 | 話し言葉に見える | 自然 | 貴社 |
| 職務経歴書 | 話し言葉に見える | 自然 | 貴社 |
| エントリーシート | 話し言葉に見える | 自然 | 貴社 |
| 送付状 | 話し言葉に見える | 自然 | 貴社 |
たとえば、面接で話すなら、
御社の事業内容に魅力を感じました。
メールで書くなら、
貴社の事業内容に魅力を感じ、ご連絡いたしました。
履歴書に書くなら、
貴社の理念に共感し、応募いたしました。
このように、口頭では御社、文章では貴社と使い分ければ、多くの場面で自然に伝わります。
ただし、相手が会社ではない場合は注意が必要です。学校、銀行、病院、役所などには「御社」「貴社」が合わない場合があります。一般企業以外の呼び方については、後ほど詳しく説明します。
御社を使った例文
ここでは、「御社」を使った例文を場面別に紹介します。
「御社」は、面接・電話・会社説明会など、話す場面で使う言葉です。就活や転職活動では、声に出して練習しておくと本番で迷いにくくなります。
面接で使う場合
面接では、相手の会社を指すときに「御社」を使います。
志望動機では、次のように言えます。
私が御社を志望した理由は、地域のお客様に寄り添ったサービスに魅力を感じたためです。
自己PRでは、次の表現が使えます。
前職で身につけた営業経験を活かし、御社の新規顧客開拓に貢献したいと考えております。
逆質問では、次のように聞けます。
御社で活躍されている方に共通する特徴があれば、教えていただけますでしょうか。
面接では、「御社」を入れれば丁寧になるわけではありません。大切なのは、話の内容が相手企業に合っていることです。
たとえば、どの会社にも使えるような志望動機で、
御社の理念に共感しました。
だけだと、少し弱く感じられる場合があります。
より自然にするなら、次のように具体的に話します。
御社が力を入れている地域密着型のサービスに魅力を感じました。前職での接客経験を活かし、お客様に安心していただける対応をしたいと考えております。
このように、「御社」の後に具体的な内容を入れると、説得力が出ます。
電話で使う場合
電話でも「御社」を使います。
たとえば、求人について問い合わせる場合は、次のように話せます。
御社の求人を拝見し、お電話いたしました。
応募条件について確認したい点がございます。
採用担当者に折り返しの連絡をする場合は、次の表現も自然です。
御社の採用担当の方からお電話をいただき、折り返しご連絡いたしました。
取引先に電話する場合も同じです。
御社からご依頼いただいた資料の件で、ご連絡いたしました。
電話では、相手に聞き取りやすい言葉を選ぶことが大切です。「貴社」は「きしゃ」と聞こえ、ほかの言葉と区別しにくい場合があります。そのため、電話では「御社」を使う方が自然です。
会社説明会で使う場合
会社説明会で質問するときも、「御社」を使います。
たとえば、研修制度について質問する場合は、次のように言えます。
御社の新人研修について質問させてください。
入社後は、どのような流れで業務を学ぶのでしょうか。
働き方について聞きたい場合は、次の表現も使えます。
御社では、入社後に配属先が決まるまで、どのような面談がありますか。
説明会で質問するときは、いきなり細かい条件だけを聞くよりも、事業や仕事内容に関心を持っていることが伝わる聞き方がよいでしょう。
たとえば、
御社の営業職では、入社後どのような業務から担当するのでしょうか。
と聞くと、仕事への関心が伝わりやすくなります。
貴社を使った例文
ここでは、「貴社」を使った例文を場面別に紹介します。
「貴社」は、ビジネスメール・履歴書・職務経歴書・エントリーシートなど、書く場面で使う表現です。
ビジネスメールで使う場合
ビジネスメールでは、相手の会社を指すときに「貴社」を使います。
取引先に問い合わせる場合は、次のように書けます。
貴社サービスについて、詳細を確認したくご連絡いたしました。
資料請求をする場合は、次の表現が自然です。
貴社製品の導入を検討しており、資料をお送りいただけますでしょうか。
採用担当者へ応募書類を送る場合は、次のように書けます。
貴社求人を拝見し、応募書類をお送りいたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
取引先へのメールでは、「貴社」を何度も使いすぎると硬くなります。最初に「貴社」と書いた後は、必要に応じて「ご提案内容」「サービス内容」「ご担当者様」などに言い換えると読みやすくなります。
履歴書・志望動機で使う場合
履歴書の志望動機では、「貴社」を使います。
たとえば、未経験職種へ応募する場合は、次のように書けます。
貴社の研修制度と、お客様に寄り添う姿勢に魅力を感じ、志望いたしました。前職で培った接客経験を活かし、丁寧な対応で貢献したいと考えております。
営業職へ応募する場合は、次の表現も使えます。
貴社の地域密着型の営業方針に魅力を感じております。これまでの法人営業経験を活かし、お客様との信頼関係づくりに貢献したいと考えております。
事務職へ応募する場合は、次のように書けます。
貴社の業務を支える事務職として、正確な処理と丁寧な対応を大切にしながら貢献したいと考えております。
履歴書では、ただ「貴社に魅力を感じました」と書くだけでは弱くなりがちです。何に魅力を感じたのか、自分の経験をどう活かせるのかまで書くと、読み手に伝わりやすくなります。
職務経歴書で使う場合
職務経歴書でも「貴社」を使います。
自己PRでは、次のように書けます。
前職では、既存顧客への提案営業を担当し、継続的な関係づくりを意識してきました。この経験を活かし、貴社の営業活動に貢献したいと考えております。
事務経験を伝える場合は、次の表現も自然です。
これまで、請求書作成や売上管理などの事務業務を担当してまいりました。正確な処理を心がけてきた経験を、貴社の業務でも活かしたいと考えております。
職務経歴書では、実績や経験が中心になります。そのため、「貴社」という言葉を使うだけでなく、「どの経験をどう活かすのか」を具体的に書くことが大切です。
たとえば、
貴社に貢献したいです。
だけでは少し弱い印象です。
より自然にするなら、
前職で培った顧客対応力を活かし、貴社のお客様満足度向上に貢献したいと考えております。
のように、経験と貢献内容をつなげるとよいでしょう。
御社と貴社を間違えたときの対処法
御社と貴社を間違えても、それだけで大きな問題になるとは限りません。
もちろん、正しく使い分けられるに越したことはありません。しかし、面接やメールでは、言葉を一つ間違えたことよりも、全体の内容や受け答えの方が大切です。
たとえば、面接で「貴社」と言ってしまった場合は、すぐに大きく謝る必要はありません。気づいたら、自然に言い直せば十分です。
貴社、失礼いたしました。御社を志望した理由は、〇〇に魅力を感じたためです。
このように軽く直せば、話の流れを止めずに済みます。
メールで「御社」と書いて送ってしまった場合も、意味は通じます。誤字や重大な失礼とは言い切れないため、それだけで謝罪メールを送る必要は通常ありません。
ただし、これから送るメールや応募書類では「貴社」に直しておきましょう。
履歴書や職務経歴書を提出する前に気づいた場合は、迷わず「貴社」に修正してください。応募書類は正式な文章として読まれるため、基本に沿って整える方が安心です。
間違えたときに大切なのは、次の3つです。
| 状況 | 対処法 |
|---|---|
| 面接で貴社と言った | 気づいたら自然に御社へ言い直す |
| メールで御社と書いた | 送信済みなら過度に気にしすぎない |
| 履歴書に御社と書いた | 提出前なら貴社に直す |
| 提出後に気づいた | 内容に大きな問題がなければ、次回から直す |
| 何度も迷う | 話すなら御社、書くなら貴社で覚える |
就活や転職活動では、言葉のミスで焦ることがあります。ですが、慌てすぎると、その後の受け答えにも影響します。間違えたら落ち着いて直す。それで十分です。
弊社・当社・御中・様との違い
「御社」「貴社」と一緒に迷いやすい言葉に、「弊社」「当社」「御中」「様」があります。
まず、「御社」と「貴社」は、相手の会社を指す言葉です。
一方で、「弊社」と「当社」は、自分の会社を指す言葉です。
| 表現 | 指す相手 | 使い方 |
|---|---|---|
| 御社 | 相手の会社 | 話し言葉 |
| 貴社 | 相手の会社 | 書き言葉 |
| 弊社 | 自分の会社 | へりくだった表現 |
| 当社 | 自分の会社 | 社内や客観的な説明で使いやすい |
たとえば、取引先に自分の会社をへりくだって言う場合は「弊社」を使います。
弊社担当者より、改めてご連絡いたします。
社内資料や会社紹介では、「当社」を使うことがあります。
当社では、地域密着型のサービスを展開しています。
次に、「御中」と「様」は宛名で使う敬称です。
| 表現 | 使う場面 | 例 |
|---|---|---|
| 御中 | 会社・部署など組織宛て | 株式会社〇〇 御中 |
| 様 | 個人宛て | 株式会社〇〇 山田様 |
たとえば、会社全体に送る場合は、
株式会社〇〇 御中
個人名が分かっている場合は、
株式会社〇〇
山田様
と書きます。
注意したいのは、「御中」と「様」を一緒に使わないことです。
次のような書き方は避けましょう。
株式会社〇〇 御中 山田様
個人名がある場合は「様」だけで十分です。
「御社」「貴社」は本文中で相手企業を指す言葉、「御中」「様」は宛名で使う言葉と考えると整理しやすくなります。
一般企業以外の呼び方
「御社」と「貴社」は、基本的に会社に対して使う表現です。
相手が銀行・学校・病院などの場合は、別の表現を使うことがあります。
| 相手 | 話し言葉の例 | 書き言葉の例 |
|---|---|---|
| 会社 | 御社 | 貴社 |
| 銀行 | 御行 | 貴行 |
| 学校 | 御校 | 貴校 |
| 病院 | 御院 | 貴院 |
| 店舗 | お店/御店 | 貴店 |
| 法人 | 法人名で呼ぶ場合も多い | 貴法人 |
| 組合 | 組合名で呼ぶ場合も多い | 貴組合 |
たとえば、銀行の面接では「御行」、履歴書では「貴行」を使うことがあります。
御行を志望した理由は、地域の企業支援に力を入れている点に魅力を感じたためです。
履歴書では、次のように書けます。
貴行の地域に根ざした金融サービスに魅力を感じ、志望いたしました。
学校の場合は「御校」「貴校」を使います。
御校の教育方針に共感しております。
病院の場合は「御院」「貴院」が使われます。
貴院の地域医療への取り組みに魅力を感じております。
ただし、これらの表現は、業界や相手によって自然さが変わる場合があります。無理に難しい表現を使うより、相手の正式名称を使った方が分かりやすいこともあります。
たとえば、迷う場合は次のように書くと自然です。
〇〇病院の地域医療への取り組みに魅力を感じております。
また、役所や自治体では「貴庁」「貴市」「貴区」など、相手に応じた表現が使われることもあります。ただし、一般的な就活生や若手社会人が無理に使う必要はありません。相手先の種類に合った言葉を選び、分からない場合は正式名称を使うのが安全です。
よくある質問
メールで御社を使うのは失礼?
メールで「御社」を使っても、意味は通じます。
ただし、ビジネスメールでは書き言葉として使われやすい「貴社」を使う方が自然です。特に、初めて連絡する相手、採用担当者、取引先への正式なメールでは「貴社」を選ぶと安心でしょう。
たとえば、次のように書くと自然です。
貴社サービスについて、詳細を確認したくご連絡いたしました。
一方で、すでに何度もやり取りしている相手との短いメールでは、「御社」と書いても大きな問題にならないことがあります。
ただ、検索してこの記事にたどり着いた段階で迷っているなら、メールでは「貴社」と覚えておけば問題ありません。
面接で貴社と言ってしまったら落ちる?
面接で「貴社」と言ってしまっても、それだけで不採用になるとは限りません。
もちろん、面接では「御社」を使う方が自然です。ただし、採用担当者が見ているのは言葉一つだけではありません。志望理由、受け答え、経験、話し方などを総合的に見ています。
もし面接中に気づいたら、次のように自然に言い直しましょう。
貴社、失礼いたしました。御社で働きたいと考えた理由は、〇〇です。
焦って何度も謝る必要はありません。言い直したら、そのまま話を続ける方が落ち着いた印象になります。
貴社と御社はどちらが丁寧?
貴社と御社は、どちらか一方が必ず上というより、使う場面が違います。
「御社」は話し言葉として自然で、「貴社」は書き言葉として自然です。つまり、丁寧さの差というより、使い分けの違いと考えるとよいでしょう。
たとえば、面接で「貴社」と言うより「御社」と言う方が自然です。一方で、履歴書に「御社」と書くより「貴社」と書く方が整った印象になります。
そのため、次のように覚えるのが一番分かりやすいです。
話すなら御社、書くなら貴社。
この基本を押さえておけば、多くの場面で迷わず使えます。
取引先へのメールでは御社と貴社のどちらがよい?
取引先へのメールでは、「貴社」を使うのが自然です。
たとえば、資料送付のメールでは次のように書けます。
貴社よりご依頼いただいた資料を添付いたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
問い合わせメールなら、次の表現も使えます。
貴社サービスの導入について、確認したい点がありご連絡いたしました。
ただし、文章の中で何度も「貴社」を使うと硬くなることがあります。その場合は、一度「貴社」と書いた後、必要に応じて「サービス内容」「ご提案内容」「ご担当者様」などと言い換えると読みやすくなります。
取引先への正式なメールでは、「貴社」を基本にしておくと安心です。
まとめ
御社と貴社の違いは、主に使う場面にあります。
どちらも相手の会社を敬って表す言葉ですが、話す場面では「御社」、書く場面では「貴社」を使うのが基本です。
最後に、使い分けをまとめます。
| 場面 | おすすめ表現 |
|---|---|
| 面接 | 御社 |
| 電話 | 御社 |
| 会社説明会 | 御社 |
| 商談 | 御社 |
| ビジネスメール | 貴社 |
| 履歴書 | 貴社 |
| 職務経歴書 | 貴社 |
| エントリーシート | 貴社 |
| 送付状 | 貴社 |
もし迷ったら、口で言うなら御社、文字で書くなら貴社と覚えておくと分かりやすいです。
また、面接で「貴社」と言ってしまったり、メールで「御社」と書いてしまったりしても、それだけで大きな問題になるとは限りません。気づいたら落ち着いて直し、次から使い分ければ十分です。
就活・転職・ビジネスメールでは、言葉の正しさだけでなく、相手に敬意を持って伝える姿勢も大切です。御社と貴社の違いを押さえて、場面に合った自然な表現を選びましょう。

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