「自己評価シートを提出してください」と言われて、真っ白な入力欄の前で手が止まっていませんか?新社会人にとって最初の自己評価は、何を書けばよいのか、どこまで自分を褒めてよいのか、分からないことだらけです。
この記事では、評価をする側・される側の両方を10年以上経験してきた筆者が、評価される自己評価の書き方を「成果・姿勢・能力」の3要素で整理し、例文つきで解説します。
結論から言うと、自己評価は「事実(何をしたか)+数字や具体例+次にどうするか」をセットで書くのが基本です。謙遜しすぎも盛りすぎも損をします。事実を淡々と、しかし漏らさず書くことが、いちばん評価につながります。
この記事でわかること
- 上司が自己評価のどこを見ているか
- 「成果・姿勢・能力」3要素の整理術と書き方の型
- 新人・若手エンジニアがそのまま使える例文とNG例
自己評価の書き方の前提:上司は「事実」と「自己認識」を見ている
まず、読み手である上司の視点を知っておきましょう。上司は自己評価から、主に2つのことを読み取ろうとしています。
- 事実の確認:この半年、何をやったのか。上司が知らない働きはないか
- 自己認識のずれ:本人の自己評価と、周囲の評価がずれていないか
つまり自己評価は「自分を売り込む作文」というより、上司が正しく評価するための材料提供です。上司はあなたの仕事をすべて見ているわけではありません。書かなかった働きは、なかったことになります。だからこそ「漏らさず書く」ことが大切なのです。

自己評価は「成果・姿勢・能力」の3要素で整理する
書くことが思いつかないのは、才能の問題ではなく整理の問題です。次の3つの箱に分けると、書く材料が見つかります。
要素1:成果(何を達成したか)
担当した業務と、その結果です。大きな成果でなくてかまいません。「任された定常作業をミスなく回した」「手順書を1本改善した」も立派な成果です。ポイントは、できるだけ数字や固有名詞を添えることです。
- ×「監視業務をがんばった」
- ○「月間約〇件のアラート一次対応を担当し、エスカレーション判断の誤りゼロを維持した」
要素2:姿勢(どう取り組んだか)
結果だけでは伝わらない、仕事への向き合い方です。「分からない点を放置せず、その日のうちに質問・確認した」「障害時に自分の作業状況をすぐ報告した」など、行動の事実として書きます。「一生懸命やった」「前向きに取り組んだ」のような気持ちの言葉だけで終わらせないのがコツです。
要素3:能力(何ができるようになったか)
期初と比べた変化を書きます。「1人で対応できる作業が増えた」「資格を取得した」「新しく覚えたツールで作業時間を短縮した」など。学習中のものも「現在〇〇を学習中で、△月の資格試験を申し込み済み」と書けば、成長意欲として評価されます。
自己評価の書き方の型:「事実+具体例+次にどうするか」
3要素の材料が揃ったら、1項目ずつ次の型で文章にします。
- 事実:何を担当し、何をしたか
- 具体例・数字:規模、頻度、ビフォーアフター
- 次にどうするか:今後の課題と行動
「次にどうするか」まで書くと、課題を自覚している人・成長が計画できる人という印象になります。反省だけで終わらせず、必ず行動につなげて締めてください。
そのまま使える例文(若手インフラエンジニアの場合)
成果の例:「サーバー監視の一次対応を担当し、手順書に沿った対応を〇か月間継続しました。対応中に手順書の記載と実際の画面の差異を3件見つけ、手順書の修正まで実施しました。今後は対応だけでなく、アラートの原因傾向の分析にも取り組みます。」
姿勢の例:「作業ミスを起こした際は、発覚から5分以内の報告を徹底しました。また、不明点は放置せず、調べた内容を添えて質問することを心がけました。今後は質問した内容をチーム内のナレッジとして残す活動につなげます。」
能力の例:「期初は先輩の同席が必要だった〇〇作業を、現在は1人で完結できるようになりました。また、AWSの基礎資格取得に向けて学習中で、△月に受験予定です。取得後は検証環境の構築業務に挑戦したいと考えています。」
評価を下げてしまう自己評価のNG例
- 謙遜しすぎ:「特に成果はありませんでした」— 書かない働きは評価されません。定常業務の継続も成果です
- 盛りすぎ:チームの成果を自分だけの成果のように書く — 上司にはずれが見え、自己認識を疑われます。「チームで〇〇を達成し、自分は△△を担当した」と切り分けましょう
- 気持ちだけ:「頑張った」「意識した」の連続 — 行動の事実に置き換えてください
- 反省だけ:「ミスが多かった。申し訳ない」— 反省は「原因と再発防止の行動」までセットで書けば、むしろ評価されます
- 提出直前に思い出しながら書く — 半年分の記憶は必ず抜けます。対策は次のとおりです
自己評価を楽にする、ふだんの仕込み
自己評価がつらいのは、書く段階で材料集めから始めるからです。日々の仕事の中で、次の仕込みをしておくと、提出期限の直前に慌てなくなります。
- 1日3行の振り返りメモ(できたこと・つまずき・明日やること)を残す — 詳しくはインフラエンジニア1年目で身につけたい4つの仕事の習慣
- 感謝されたこと・褒められたことは、その場でメモ帳に貼っておく(客観的な評価の証拠になる)
- 期初に立てた目標を月1回見返し、進捗を1行ずつ記録する
また、自己評価の文章は報告メールと同じで「結論から書く」が基本です。書き方の考え方は上司に「で、結論は?」と言わせない報告メールの構成術も参考になります。
評価される自己評価の書き方のまとめ
- 自己評価は自分を売り込む作文ではなく、上司が正しく評価するための「事実の材料提供」。書かない働きは評価されない
- 「成果・姿勢・能力」の3要素で材料を整理し、「事実+具体例・数字+次にどうするか」の型で書く
- 謙遜しすぎ・盛りすぎ・気持ちだけの記述は避け、ふだんから3行メモで材料を仕込んでおく
今日からできる準備は、仕事終わりの3行メモです。次の評価タイミングでは、真っ白な入力欄の前で悩む代わりに、メモを型に流し込むだけになっているはずです。

コメント
コメント一覧 (2件)
[…] この振り返りの記録は、半期の評価面談で提出する自己評価にもそのまま使えます。書き方は自己評価の書き方|成果・姿勢・能力の3要素で整理するで解説しています。 […]
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